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Durso(フロリダ・ガルフ・コースト大学 助教) 発表のポイント 毒ヘビであるコブラ科と毒ヘビに擬態する種を含むマイマイヘビ科を対象に、体色と生態の種間比較を行いました。これらのグループは、赤×黒や黄×黒のような鮮やかでコントラストの強い体色(ここでは「派手な体色」と呼びます)をもつ種を含みますが、大半の種は地味な体色をしています。 体色と生態的形質の間のさまざまな相関が、2つの科で共通して見られました。派手な体色の種は、視覚能力の乏しい動物を餌としたり、色の見えにくい地中や夜間に採餌する傾向がありました。 目立つ体色をもつことによる不利益(ここでは「目立つコスト」と呼びます)を、採餌の観点から種ごとに5段階で評価したところ、採餌における目立つコストが小さいほど派手な体色が進化しやすいことが示されました。 マイマイヘビ科では、派手な体色をしたコブラ科への擬態だけでなく、地味な体色の毒ヘビであるクサリヘビへの擬態が繰り返し進化していました。このような「地味な擬態」は、目立つコストが大きい系統で進化しやすいことが示唆されました。 目立つコストは、警告色や擬態の進化と多様性を理解する上で重要な要因であると考えられます。 発表概要  研究グループは、コブラ科とマイマイヘビ科を対象に種間比較を行い、目立つコストによって警告色・擬態の進化を予測できるかどうかを検証しました。解析の結果、食性の特殊化、地中性、夜行性といった特徴によって採餌における目立つコストが緩和されている系統で、派手な体色が進化しやすいことが示されました(図2)。また、「地味な擬態」が、餌動物に目立つコストと関連して進化したことを示す証拠も得られました。これらの結果から、ヘビの警告色や擬態の進化と多様性を理解するためには、捕食者による自然選択だけでなく、餌動物による自然選択も重要であることが示されました。 発表内容  警告色と擬態は、自然選択による進化の最も美しい例とも言われ、ダーウィンの時代から盛んに研究されてきました。しかし、その進化には多くの謎が残されています。例えば、毒をもつ動物種の多くは、目立つことで捕食者に警告ができるにもかかわらず、地味な体色をしています。警告色の進化を促進する要因については、さまざまな仮説が提唱され、議論が続いています。  研究グループは、文献調査によって194種のコブラ科と238種のマイマイヘビ科の体色と生態に関するデータを収集しました。それらのデータを用いた種間比較の結果、派手な体色と採餌生態の間にさまざまな相関があることが示されました。例えば、派手な体色は、開けた環境での採餌、餌を待ち伏せすること、カエルのような優れた視覚能力と逃走能力をもつ動物を食べることと負の相関を示しました。これとは対照的に、派手な体色は、地中での採餌、夜間の活動、ミミズのような視覚能力に乏しい動物を餌とすることと正の相関を示しました。また、このような相関の多くは、2つの科の間で共通していました。さらに、採餌生態をもとに目立つコストを5段階で評価したところ、コストが小さいほど、派手な体色が進化しやすいことが示されました。これらの結果は、目立つコストの大きさによって、警告色・擬態の進化が予測できることを示しています。  マイマイヘビ科では、クサリヘビに対する「地味な擬態」が繰り返し進化したことが示されました。このような進化の多くは、待ち伏せ型、カエル食、昼行性、開けた環境などの特徴をもち、目立つコストが大きい系統で生じていたことから、目立つコストが地味な擬態の進化を促進した可能性があります。ヘビ類では、本研究で扱った「派手な体色」のほかにも、多様な警告シグナルが進化してきました。コブラ属のフードやガラガラヘビの音の出る尾はその一例です。このように、目立つコストは、単に目立つ形質の進化を抑制するのではなく、警告シグナルの多様性を生み出していると考えられます。本研究の結果は、捕食回避と他の生態学的要求とのトレードオフが、警告色の進化と多様性を理解する上で重要であることを示しています。 発表雑誌 雑誌名 「Proceedings of the National Academy of Science」(2024年3月4日) 論文タイトル Foraging predicts the evolution of warning coloration and mimicry in snakes 著者 Yosuke Kojima, Ryosuke K. Ito, Ibuki Fukuyama, Yusaku Ohkubo, and Andrew M. Durso DOI番号 10.1073/pnas.2318857121 論文URL https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2318857121 研究資金 本研究は、科学研究費補助金(18J00809)の支援によって行われました。 添付資料 図1.警告色の例 猛毒のセイブサンゴヘビ(コブラ科)は、色鮮やかなリング模様をしています。ヘビの捕食者は、このような模様のヘビを襲うのを避けることが知られています。また、無毒なヘビの中には、サンゴヘビにそっくりな体色をもつことで捕食者をだまし、身を守るものが存在します。このように、目立つことには明確な利益があるにもかかわらず、毒ヘビの中でも、派手な体色をもつ種は少数派です。(写真:Andrew M. Durso) 図2.体色と採餌生態の相関 種間比較の結果、派手な体色の種は、目立つ体色が不利益になりにくいような採餌生態をもつ傾向があることが示されました。(写真:Andrew M. Durso) 以上 お問い合わせ先 【研究に関するお問い合わせ】 東邦大学理学部生物学科 講師 児島 庸介 〒274-8510 千葉県船橋市三山2-2-1 TEL: 047-472-1162 E-mail: yosuke.kojima[@]sci.toho-u.ac.jp URL:https://www.toho-u.ac.jp/sci/lab/Sci-Bio-lab-15-.html ※E-mailはアドレスの[@]を@に替えてお送り下さい。 【報道に関するお問合せ先】 学校法人東邦大学 法人本部経営企画部 〒143-8540 東京都大田区大森西5-21-16 TEL: 03-5763-6583 FAX: 03-3768-0660 E-mail: press[@]toho-u.ac.jp  URL:www.toho-u.ac.jp 京都大学 渉外部広報課国際広報室 〒606-8501 京都府京都市左京区吉田本町 TEL: 075-753-5729 FAX: 075-753-2094 E-mail: comms[@]mail2.adm.kyoto-u.ac.jp   URL: https://www.kyoto-u.ac.jp/ja 岡山大学 総務・企画部広報課 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 TEL: 086-251-7292  FAX: 086-251-7294 E-mail: www-adm[@]adm.okayama-u.ac.jp  URL: https://www.okayama-u.ac.jp ※E-mailはアドレスの[@]を@に替えてお送り下さい。 プレスリリース 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度 2007年度 このページのトップへ 交通のご案内 お問い合わせ よくあるご質問 English サイトマップ プライバシーポリシー このサイトについて 関連リンク 東邦大学 大森キャンパス【医学部・看護学部】 〒143-8540 東京都大田区大森西5-21-16 TEL : 03-3762-4151(大代) アクセスマップ 習志野キャンパス【理学部・薬学部・健康科学部】 〒274-8510 千葉県船橋市三山2-2-1 TEL : 047-472-9199 アクセスマップ PC版はこちら COPYRIGHT(C) TOHO-UNIVERSITY ALL RIGHTS RESERVED.

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